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プラスチックの分類

プラスチックとは

プラスチックとは、人工的に合成された高分子物質で且つ可塑性のあるものを指します。ただし、繊維・ゴム・塗料・接着剤などは除外される。プラスチックは、大きく熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂に分けられます。

T熱硬化性樹脂

熱硬化性樹脂 (Thermosetting resin) は、元が液体の場合は加熱することによって固体になり、また元が固体の場合は加熱することによって溶融した後、さらに加熱を続けることによって固体になります。どちらにしても加熱されて固体になった後は、液体に戻ることはありません。

シリコン樹脂(SI)
フェノール樹脂 (ベークライト、PF)
エポキシ樹脂(EP)
メラミン樹脂(MF)
尿素樹脂(ユリア樹脂、UF)
不飽和ポリエステル樹脂 (UP)
アルキド(アルキッド)樹脂
ポリウレタン(PUR)
熱硬化性ポリイミド(PI)
など

U熱可塑性樹脂

熱可塑性プラスチック(thermoplastics)は、加熱によって溶融し、成型可能となり、冷やすことによって固体に戻ります。熱硬化樹脂と違い、これを再加熱すれば溶融します。
熱可塑性樹脂を耐熱性をもとに分類すると、次の三種類に分けられます。

■汎用樹脂

大量利用に向いた熱可塑性樹脂です。価格も比較的安く、強度や耐熱性を強く求められない分野で使用されます。工業用、生活用品を問わず至る所で使われています。 PE(ポリエチレン)・PP(ポリプロピレン)・PVC(ポリ塩化ビニル)・PS(ポリスチレン)の四種類の需要が特に多いのが現状です。

ポリエチレン (PE)
ポリプロピレン (PP)
ポリ塩化ビニル (PVC)
ポリスチレン (PS)
高密度ポリエチレン(HDPE)
中密度ポリエチレン(MDPE)
低密度ポリエチレン(LDPE)
ポリ酢酸ビニル (PVAc)
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
ABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂)
AS樹脂(アクリロニトリルスチレン樹脂)
メタクリル樹脂 (PMMA)
など

■汎用エンジニアリングプラスチック

主に工業用で、強度や耐熱性(おおよそ100度C以上)を要求される分野に使用されます。ポリカーボネート(PC)  ポリアミド (PA) ポリアセタール(POM) ポリブチレンテレフタレート(PBT)の需要がトップ4です。略して、エンプラ。  

ポリカーボネート(PC) 
ポリアミド6 (PA6) 
ポリアミド66 (PA66) 
ポリアセタール(POM)
ポリブチレンテレフタレート(PBT)   
変性ポリフェニレンエーテル(m-PPE、変性PPE、PPO)
GF(グラスファイバー)強化ポリエチレンテレフタレート(GF-PET)
超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE)
環状ポリオレフィン (COP)
など

■特殊(スーパー)エンジニアリングプラスチック

エンプラよりもさらに強度や耐熱性(おおよそ150度C以上)を要求される特殊な分野で使われるプラスチックです。略してスーパーエンプラ。

ポリサルホン(PSF)
ポリエーテルサルフォ(PES)
ポリフェニレンサルファイド(PPS)
ポリアリレート(PAR)
ポリアミドイミド(PAI)
ポリエーテルイミド(PEI)
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)
液晶ポリマー(LCP)
熱可塑性ポリイミド(TPI)
ポリベンズイミダゾール(PBI)
ポリメチルペンテン(TPX)
ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート(PCT)
ポリアミド46(PA46)
ポリアミド6T (PA6T)
ポリアミド9T (PA9T)
ポリアミド11,12 (PA11,12)
ポリアミドMXD6(MXD6)
シンジオタクチックポリスチレン(SPS)
ポリテトラフロロエチレン(PTFE)
など